消費税(税抜方式)の仕訳
3級では税抜方式が出題される
消費税の仕訳のしかたを教えて。
消費税の処理方法は、税抜方式と税込方式があるんだけど、日商簿記3級で出題されるのは税抜方式だから、それをやっていくね。
税抜方式はどういうものなの?
税抜方式は、売上や仕入れの額に消費税を含めずに、別の勘定で処理する方法だよ。
消費税のしくみ
まず、消費税のしくみを考えよう。消費税は、商品を売った時にお客さんから預かるよね。
ふだんの買い物でも消費税を払うからイメージしやすいね。
それと、その商品を仕入れたときにメーカーに支払った消費税がある。
そっか、商品を仕入れるときは消費税を払って、売るときは消費税を受け取るんだね。
税務署に納める消費税は、同じ商品で2重払いにならないようにするために、売った時に受け取った消費税の額から仕入れの時に払った税額を引いた額になるよ。
仕入れの時に払ったぶんをまた払ったら2重になっちゃうからその額は引かれるんだね。
税抜方式の勘定科目
税抜方式の仕訳では、消費税の額を商品の値段と別の勘定で仕訳するよ。仕入れの時に消費税を払ったら「仮払消費税」、売った時に消費税を受け取ったら「仮受消費税」勘定を使うよ。
払ったら仮払消費税、受け取ったら仮受消費税ね。
そして、決算で税額を計算するよ。仮払消費税と仮受消費税を相殺して、差額を「未払消費税」として処理する。
税務署に納める額を未払消費税にするんだね。
そして実際に納めたら未払消費税を減らすよ。
消費税の仕訳の練習
仕入れ時の消費税
では練習しよう。商品6,000円を仕入れて、消費税600円と一緒に現金で支払った時の仕訳をしよう。
払ったときは、仮払消費税だね。
(借方) (貸方)
仕入 6,000 / 現金 6,600
仮払消費税 600
売上時の消費税
では、商品10,000円を売り上げて、消費税1,000円と一緒に代金を現金で受け取った時の仕訳をしよう。
受け取ったときは仮受消費税だね。
(借方) (貸方)
現金 11,000 / 売上 10,000
仮受消費税 1,000
決算での消費税の処理
では当期の取引が上の2つだけだったとして、決算で消費税の額を計算したときの仕訳をしよう。
仮払消費税600と仮受消費税1,000を相殺するから、逆に仕訳すればいいんだね。そして差額の400円を未払消費税として計上するんだね。
(借方) (貸方)
仮受消費税 1,000 / 仮払消費税 600
未払消費税 400
消費税を納めた時
そうだね。では確定申告をして、消費税を現金で納めた時の仕訳をしよう。
未払消費税400円を現金で払うんだね。
(借方) (貸方)
未払消費税 400 / 現金 400
いいね!消費税の仕訳の流れは分かったかな。