有形固定資産を売却する時の仕訳
有形固定資産の売却時の仕訳で必要な知識
有形固定資産については3回やったね。
有形固定資産を買った時と、期末に減価償却をする時の仕訳をしたね。
今回は、有形固定資産を売る時の仕訳を考えよう。どうなると思う?
売るってことは、有形固定資産が減るから、貸方に仕訳して、現金とか預金が増えるから借方に仕訳すればいいのかな。
そうだね。それと、今まで勉強した間接法の減価償却をしていた場合、減価償却累計額があるよね。
そっか。それも減らすの?
売った固定資産の減価償却累計額を減らすよ。減価償却累計額は貸方に残高があるから、それを借方に仕訳する。
減価償却累計額は有形固定資産のマイナスぶんを表していたから、有形固定資産とセットで減らさないといけないんだね。
そして、簿価と売却代金との差額があったら固定資産売却益か固定資産売却損という勘定を計上するよ。
簿価?
取得原価から減価償却累計額を引いたものを帳簿価額、略して簿価と言うよ。
簿価よりも代金の額の方が大きかったら固定資産売却益で、小さかったら固定資産売却損になるんだね。
有形固定資産の売却の仕訳の練習
では練習しよう。期首に備品を売却して、現金120,000円を受け取った時の仕訳をしよう。備品の取得原価は200,000円。備品減価償却累計額は100,000円。
現金と備品減価償却累計額を借方に仕訳して、備品を貸方に仕訳するんだよね。
簿価と代金の差額はいくらになるかな?
備品の簿価は200,000 ー 100,000 = 100,000円で、現金が120,000円だから、20,000円得してるね。固定資産売却益を計上しよう。
(借方) (貸方)
現金 120,000 / 備品 200,000
備品減価償却累計額 100,000 / 固定資産売却益 20,000
借方の合計と貸方の合計がそれぞれ220,000円で一致しているね。固定資産売却益や固定資産売却損は借方と貸方の差額で求めてもいいよ。
まとめ
- 有形固定資産を売却するときは、売った固定資産を貸方に、減価償却累計額がある場合はそれを借方に仕訳する。
- 取得原価から減価償却累計額を引いたものを帳簿価額、略して簿価と言う。
- 売却した時の代金と簿価の差額を固定資産売却益、もしくは固定資産売却損として計上する。