現金過不足勘定とは?
バイトでレジ締めをしたときに、現金を数えたら100円足りなかったんだよ。
そういうこともあるよね。
そのときは店長に報告して処理してもらったんだけど、簿記ではこういうときどうするの?
現金と帳簿が合わない時に使う「現金過不足」という勘定があるよ。
そんな勘定があるんだね。でも現金が合わなかったって良くない意味だけどいいのかなぁ。
もちろん、過不足が生じている状態は良くないから、原因はしっかり調べないといけないよ。でも、原因が分かるまでの間は、いったん「現金過不足」勘定で処理しておく。
もし原因がわからなかったらどうするの?
決算日になっても原因が分からなかったら、「雑損」か「雑益」勘定に振り替えるよ。「雑損失」、「雑収入」と言う場合もある。
じゃあ現金過不足のまま財務諸表に載ることは無いんだね。
うん。さすがに会社の決算で理由のわからない増減があると申告しても認められないからね。
でも言い替えただけな気がするけど、いいのかなぁ。
あくまでも簿記上はそうするってだけだから、現金と合ってなくてもいいってわけじゃないよ。会社としてはそういう問題が起きない体制にする必要があると思うけど、簿記の話をしてるだけ。
まあそうだよね。
では実際に仕訳を考えてみよう。3月2日に現金の実際有高を調べたら、4,900円、帳簿上は5,000円でした。
現金が100円少ないから・・・
(借方) (貸方)
3/2 現金過不足 100 / 現金 100
正解。では翌日、原因のうち30円は手数料の支払いの記入漏れだったことがわかりました。
じゃあ現金過不足を取り崩して、支払手数料にすればいいんだね。
(借方) (貸方)
3/3 支払手数料 30 / 現金過不足 30
そういうことだね。ではそのまま決算の日になりました。どうしよう。
残りの70円が原因不明だから、雑損に振り替える。
(借方) (貸方)
3/31 雑損 70 / 現金過不足 70
OK!そんな感じで、決算日に現金が帳簿より少ない場合は雑損、逆に多かったら雑益に振り返られる。
まとめ
- 現金と帳簿が合わないときは、「現金過不足」勘定を使う。
- 原因が分かったら正しい勘定に振り替える。
- 決算日になっても原因が分からない時は雑損(雑損失)、雑益(雑収入)に振り替える。