銀行勘定調整(未渡小切手や未取付小切手など不一致の原因)
銀行勘定調整とは?
銀行勘定調整ってなに?
当座預金の帳簿上の残高と、銀行の当座預金残高が合わないということがあるよ。正しい数値にするために定期的に確認して、合うように調整するのが銀行勘定調整だよ。
どうやって調整するの?
確認のために銀行勘定調整表という資料を作るよ。不一致の原因を調べて、修正が必要なものは、決算のときに決算整理仕訳として修正仕訳をするよ。
当座預金の残高の不一致の原因
なんで残高が合わないことがあるの?
不一致の原因には次のようなものがあるよ。
- 時間外預入
- 未取立小切手
- 未取付小切手
- 未渡小切手
- 連絡未通知
- 誤記入
ではそれぞれ意味を確認していこう。
時間外預入(じかんがいあずけいれ)
時間外預入は、締め後入金と言う場合もあるんだけど、銀行の営業時間が終了した後に入金したので、銀行では翌営業日の日付で入金の処理がされている場合だよ。
銀行の営業時間の関係で、帳簿に記入した日と銀行の残高に反映される日がずれるんだね。この場合はどうすればいいの?
これは銀行の都合なので、企業側では修正仕訳は不要だよ。
未取立小切手(みとりたてこぎって)
未取立小切手は、取引先から受け取った小切手を銀行に預け入れたけど、銀行がまだ相手から取り立てていないという状態だよ。
企業側では小切手を預け入れたときに当座預金を増やす処理をしてるんだよね。
そう。企業側では処理済みだから、修正仕訳はしなくていいよ。
未取付小切手(みとりつけこぎって)
未取付小切手は、取引先に小切手を振り出した場合で、取引先がまだ銀行からお金を受け取っていない状態のことだよ。
帳簿上では小切手を振り出したときに当座預金を減らす処理をしてるんだよね。でも実際には当座預金がまだ減っていない状態ってことだね。
そう。この場合も企業側では処理済みということだから、修正仕訳は不要だよ。
未渡小切手(みわたしこぎって)
未渡小切手は、小切手を振り出して、帳簿にも記入したんだけど、その小切手を取引先に渡せずに持っている状態のことだよ。
相手に渡してないってことは実際には取引は成立してないんだね。
そう。この場合は、小切手を振り出した処理を取り消すための修正仕訳をする必要があるよ。
取り消すってことは貸借逆に仕訳するんだね。
連絡未通知
連絡未通知は、当座預金の入金や引き落としがあったのに、連絡が来ていなかったので仕訳をしていない状態のことだよ。
企業側で記帳していないだけで、取引はされている状態なんだね。
そう。これは本当は記帳が必要なものだから、修正仕訳をしないといけないよ。
誤記入
誤記入は、企業側で帳簿への記入を間違えていた場合のことだよ。
これは修正仕訳が必要だよね。
まとめ
- 当座預金の帳簿上の残高と銀行の残高のずれを調整するのが銀行勘定調整。
- 銀行勘定調整表を作成して不一致の原因を確認し、必要に応じて決算整理仕訳として修正仕訳をする。
- 時間外預入、未取立小切手、未取付小切手は修正仕訳は不要。
- 未渡小切手、連絡未通知、誤記入は修正仕訳が必要。