前払費用とは?(前払金との違い、なぜ資産なのか、決算日と再振替の仕訳)
前払費用とは
前払費用ってなに?
当期に代金を支払ったもののうち、役務の提供が翌期の約束になっている分を、決算で前払費用として計上するよ。
前払金と前払費用の違い
前払金と前払費用はどう違うの?
前払金は、例えば、商品の代金の一部を先に手付金として払った場合などに使うよ。サービスとか商品を受け取る前に支払った分が前払金なんだ。
前払費用はそれと違うの?
前払費用は、継続的に役務の提供を受けていて、例えば家賃とか手数料などを支払った分のうち当期分と翌期分に分けたときの翌期分のことだよ。役務の提供を既に受けているんだけど、翌期に受ける分があるからそれを区別するっていうことだよ。
決算日をまたいで継続的にサービスを受けているかどうかの違いなんだね。
前払費用はなぜ資産なのか
前払費用は資産なの?
前払費用は、代金をすでに支払っていて、翌期に役務の提供を受ける権利があるから、その権利が資産なんだよ。
権利があるから資産なんだね。
前払費用の仕訳の練習
練習しよう。家賃が月50,000円。当期の2月1日に半年分の家賃を前払いしてある。3月末の決算日の仕訳をしてみよう。
2月から7月までの6ヶ月分は支払家賃として計上されているんだね。そのうち翌期の分は4月から7月までの4ヶ月分で200,000円だね。
前払家賃勘定を使おう。
前払家賃は資産だから、借方だね。
(借方) (貸方)
前払家賃 200,000 / 支払家賃 200,000
期首の再振替仕訳
では、翌期首4月1日の再振替仕訳をしよう。
再振替仕訳は、決算日と逆の仕訳をすればいいんだよね。
(借方) (貸方)
支払家賃 200,000 / 前払家賃 200,000
そうだね。期首にこの仕訳をすることで、4月から7月分の支払家賃がその期の費用として計上されることになるね。
まとめ
- 当期に代金を支払ったもののうち、役務の提供が翌期の約束になっている分を、決算で前払費用として計上する。
- 前払金はサービスや商品を受け取る前に代金の一部を支払ったときに使うのに対して、前払費用は継続的に役務の提供を受けている場合に、当期分と翌期分を分けるのに使う。
- 前払費用は、翌期に役務の提供を受ける権利なので、資産。
- 翌期首に再振替仕訳をする。